「新しい経済とは?」〜イントロ編〜
1998.9.24 堀川
哲朗
まず前提として、地域による経済状況(発展段階)の違い、それによる、取られるべき経済政策の違い、そして、資源の有限性、デフレの本質(=生産能力の過剰)に着目する必要があります。
たとえば、中国は、最近でこそ、都市部の中間層に消費の一服感(=耐久消費財の売上低迷に繋がる)が見られますが、全体で見れば、まだまだ未成熟な経済です。ここでは、資源や環境の問題を考慮しつつも、やはり、「持続可能な経済成長」が求められるでしょう。
一方、日本は、かなり(少なくとも物的には)成熟した経済です。デフレは、生産能力の過剰を示す、市場経済の正しいシグナルですから、これを無視して、これ以上(物的)生産能力を向上させるのは無駄なことです。また、今以上に無理に消費を煽ったり、吉野川河口堰のような公共投資をするのは、資源の有限性と、これから発展すべき途上国経済のことを考えれば、世界経済レベルで、無駄を通り越して害悪でさえあります。同じ資源を投入するなら、成熟した経済よりも未成熟な経済に行った方が、世界経済レベルでの効用がより向上するであろう事は、ケインズも示唆する所です。
では、日本はどうすべきかというと、極端な話、寝てれば良いんです。生産能力が過剰なんですから。まあ、もう少し、学術的に言えば、経済全体での総労働時間を短縮し、かつ、失業率を低く押さえるために、仕事をシェアーし、劇的な労働時間の短縮を行う必要があります。
そんな事をしてては、人間が腐ってしまうというのなら、この休み時間を利用して、よく、これまでの自分の所業を振り返り、明日の人類のするべき事を考察する、つまり、勉強するべきです。そして、そこで得た知恵を活用して、発展途上国の「持続可能な経済成長」にアドバイスを行えばいいんです。このようなサービスは、基本的に物的資源の消費を伴いませんから、有限な資源を浪費せずに、富を生み出し、経済成長することが可能になります。また、これによって、途上国の資源の利用状況と経済成長が効率化され、世界経済の効用向上に大きな貢献が出来るでしょう。また、そのことによって全世界から尊敬される日本になるはずです。一石四鳥ですね。